もしも「親のせいで結婚できない」と感じたことがあるなら、そこには様々な理由や葛藤があると思います。
「毒親」という言葉を聞くことがありますが、子供にとって「毒になる親」も悲しい現実の1つとして存在します。
そうした「毒になる親」を持ち、「親のせいで結婚できない!」と悩む人が幸せな結婚をするためには、何をすればよいのでしょう。
毒親ってなに?

「毒になる親」とは、「子どもに対するネガティブな行動パターンが執拗に継続し、それが子供の人生を支配するようになってしまう親(『毒になる親ー著スーザン・フォワード 』より引用)」のことです。
完璧な親なんていないし、誰でも多かれ少なかれ親に対して不満を感じる部分もあるでしょう。

うちの両親って夫婦仲が良すぎて子どもは結構ほったらかしだったんだよね

お姉ちゃんのことは褒めるくせに私のことはあんまり褒めてくれなかったの
というのは、本人からすると深刻な悩みではあるかもしれません。
ただ、親子関係の基本に愛情と信頼感が十分にあったなら、毒親とまでは言えません。
千差万別である家庭の中で、限度を超えて適切でない育て方をされたり、健康的でない思考回路を親から学んでしまったりする子どもがいます。

・子どもに安心できる環境を与えない
・いつも子どもを批判したり、否定したりする
・子どもを叱るときに体罰を加える
・いつも精神的に不安定だったり体調不良だったりして子どもの世話ができない
・親が怖くて子どもが怒りなどの感情を表現できない
などが毒親の特徴です。
毒親に育てられると結婚できないの?

毒親に育てられる子どもの人生は、健全な愛情に溢れた両親に育てられるより厳しいものになりがちです。
「毒になる親」に育てられてしまうと、大人になってからも次のような問題を抱えることがあります。
- 異性関係を含み、いつも人との関係をこじらせてしまう
- 相手から傷つけられることが怖くて他人に心を開けない
- 人との関係や自分の人生に悪い結末を予想してしまう
- 本当の自分を見せると嫌われてしまうような気がする
- 完璧主義でリラックスした時間を過ごすことができない
こうした考え方は、幸せな結婚をしたいなら決してプラスにはなりません。
しかし、毒親に育てられた人にはこれが自然な考え方なので、何をどう修正すればよいのかがなかなかわかりません。
「毒になる親」から身につけてしまった歪んだ思考の影響が、大人になっても色濃く残り、結婚の障害になってしまうことがあるのです。

あまり幸せな子ども時代ではなかったから、家庭を持つのが怖い

両親の夫婦仲が悪くて結婚に対して良いイメージが持てない

いつもお母さんが正しいから逆らうなんて考えられない

自分は結婚には向いていない。結婚して幸せな家庭を築く自信がない
といった、毒親から受け継いだ考え方のクセが結婚に消極的にさせることがあります。
大人になってからも毒親の支配が続いている場合は、親が結婚の邪魔をすることもあります。
毒親のせいで結婚できない!の呪縛をぬけ出そう

親の影響を受けずに人生を送れる人はいません。
与えられるものを受け取るしかできない幼い時期に人生の基盤が形作られてしまうのは、ある意味とても残酷なことです。
それでも、不幸な家庭を築いたのは、親であり自分ではありません。
喧嘩をしない笑顔に溢れた家庭。子どもに当たり前のように愛情を注げる家庭。家族の癒やしの場所になれる温かい家庭・・・。
そうした幸せな家庭は決して「普通」ではないけれど、親が毒親だろうが問題があろうが、これからの人生で自分で築くことができます。
人生に欠けている部分は誰もが抱えている

愛情に溢れた家庭に生まれ育ち、恵まれた環境で教育を受け、社会的に成功し、愛する人を見つけて結婚して子供を持つ。
これだけのことをすべて達成できる人が、いったいどれだけいるでしょうか。
誰もが人生のどこかに欠けている部分を抱えながら生きています。
欠けている部分を諦めきれずに後悔したり他人を羨んだりすることがあっても、それを誰にでも見せる人ばかりではないだけです。

家庭に問題があった

毒親に育てられてしまった
たしかにこれらは人生における大きなハンディキャップです。
20歳を過ぎれば自己責任とか、大人になってからも親を責めるのは良くないというのは、一定以上の家庭環境を与えてもらった人にしか当てはまりません。
そうだとしても、自分の人生を生きるのは自分です。自分の人生の責任をとってくれるのは自分しかいません。
自分に、あるいは自分の人生に、どれだけ欠けている部分があったとしても、幸せになることを投げ出してしまってはいけません。
温かい家庭に憧れているなら、誰かと一緒に残りの人生を歩んでみたいと思うなら、結婚して幸せになればよいのです。
毒親の呪縛からはどうすればぬけ出せるの?

結婚したいけれど「毒親のせいで結婚できない」と感じている人が毒親の呪縛からぬけ出すには、何をすればよいのでしょうか。
もちろん婚活をして自分に合ったお相手を探すために行動することも大切です。
次のようなことを平行して行うとよいと思います。
毒親から距離を置く
まずは親が毒親だと自覚があるなら、できるだけ親から距離を置いてみるのがおすすめです。
1人暮らしをしてみるとか、進学や就職のタイミングで実家から離れた場所を選ぶなど、物理的に距離を置けるならそうしましょう。
もし物理的に距離を置くのが難しいなら、できるだけ心理的な距離を取るようにしましょう。
親から言われたことは右から左に流す。親の言うことを鵜呑みにせず信頼できる相談相手を他に作る。
など、親の思考パターンから離れていくことが大切です。
自分にできることを積み上げていく

正社員として○年働く。友人と親しい関係を長続きさせる。
といった、一見結婚に関係なさそうなことが毒親の呪縛からぬけ出すのを助けてくれることもあります。
人から受けた傷は人との関係性の中でしか癒やせない、と聞いたことがあります。
いきなり結婚と向き合うのが難しいこともあるでしょう。
まずは仕事で他人から評価される経験を積んだり、数は少なくても自分を理解してくれる人を見つけたりすることも大事なことです。
人よりうまくいかないこと、失敗することは多くても、自分なりにすこしずつ成長してできることを積み上げていけばよいのです。
そうして自分にできることを積み上げていくことが、毒親の呪縛から解放されることにつながっていきます。
親との関係を整理する
親との関係が大人になっても大きく影響していると感じているなら、書籍やカウンセリングを通して親との関係に向き合ってみることもおすすめです。
今回紹介した「毒になる親」を読みたい方はこちらから購入できます。
こちらの本も有名です。
他にも「アダルトチルドレン」などで検索するといろいろな書籍が販売されています。
自分がピンとくる本を選んで読んでみるのも、親との関係を整理したい人にはよいかもしれません。
毒親のせいで結婚できない!人の婚活のポイント
毒親のせいで結婚できない!という人は、どのような点に気をつけて婚活すればよいのでしょうか。
おすすめは仲人型の結婚相談所
毒親育ちの方が結婚相談所を利用するなら、IBJメンバーズやパートナーエージェントなどの仲人型の結婚相談所がおすすめです。
アドバイザーに相談しながら婚活をすすめることができるので、

お母さんが結婚について○○だって反対している・・・
とか、

親の言うとおりにしないと結婚させないってすごい剣幕で・・・
というときに、自分1人では親の言いなりになってしまうかもしれません。
客観的なアドバイスをもらえればすこし親から距離をとって結婚について考えられるでしょう。
ただ、結婚相談所のアドバイザーからもらえるのは、あくまで一般的な結婚についてのアドバイスです。
結婚相談所で親との関係を全部整理してもらうのは無理です。
親との問題は親との問題として自分で向き合う必要があります。
幸せな家庭を築くことを諦めない

「毒親のせいで結婚できない!」と感じていても、幸せな家庭を築くことを諦めないでほしいと思います。
たとえいますぐ結婚することが難しくても、1年後でも2年後でも5年後でも婚活ははじめることができます。
もちろん婚活のことだけ考えれば早くはじめるにこしたことはありません。
ただ、結婚に強い抵抗感や不安を感じてしまったり、親との関係と向き合うことがまだ負担が大きすぎる場合。
結婚を諦めるのではなくいったん保留してみましょう。
自分の中にある幸せな家庭への憧れや、誰かと人生を歩んでみたいという想いはそっと大切にしておいてください。
婚活ではなく仕事をがんばったり親に対する気持ちを整理したりする時期を持ちましょう。
傷口から血が流れているなら、たいしたことはないと気がつかないふりをしても、血は傷口から流れ続けます。
厳しい家庭環境の中で必死に生きてきた自分をいたわって、まずは傷口を手当てしてあげればよいのです。
結婚はいつでもすることができます。
もしも結婚したいと思うなら、いつか、どうか幸せな結婚をしてください。
そして、自分の人生を親から取り返して、残りの幸せな人生を歩んでください。