結婚相手に求める収入はどのくらいに設定するべきなのでしょうか。結婚相手の収入に400万円以上を希望する女性が多いのですが、2017年の総務省の調査では、未婚男性の70%は収入400万円未満でした。
経済的な問題と結婚とは切っても切れない関係にあります。未婚男性の年収分布のデータから結婚相手に求める収入を考えてみましょう。
結婚相手の男性にもとめる収入はどのくらいに設定すべきか
これから結婚しようという女性は、結婚相手の男性にどのくらいの収入をもとめてよいものなのでしょうか。記事のポイントをのせておきます。
- 結婚相手の男性に400万円以上の収入を望む女性が60%以上
- 未婚男性の70%は年収400万円未満
- 結婚相手の収入についての考え方3つ
結婚相手の男性の収入に400万円以上を望む女性が約60%
2017年の明治安田総合研究所の「男女交際・結婚に関する意識調査」の中の回答をもとにして計算すると、25~34 歳の未婚女性が結婚相手に求める収入は次の通りでした。
結婚相手に400万円以上の収入を求める女性が58.5%と約60%になりました。
家賃を払って食費や光熱水費をまかなって・・・と考えていくと、結婚相手の男性に400万円以上の収入を期待する女性が多いのでしょう。
現実の男性の平均収入と結婚相手に希望する収入とくらべると?
では、現実の男性は平均的にどの位の収入を稼いでいるものなのでしょうか。
平成29年(2017年)分民間給与実態統計調査結果から、男性の平均年収を表にしてみました。
20代前半(20~24歳) | 平均年収:279万円 |
20代後半(25~29歳) | 平均年収:393万円 |
30代前半(30~34歳) | 平均年収:461万円 |
30代後半(35~39歳) | 平均年収:517万円 |
40代前半(40~44歳) | 平均年収:569万円 |
40代後半(45~49歳) | 平均年収:630万円 |
全世代男性 | 平均年収:521万円 |
全世代の男性の平均年収は532万円。
こうしてみると、女性が結婚相手の男性に年収400万円以上を望むのは、当然のようにも思えます。しかし、ここに大きな落とし穴があったのです。
未婚男性の70%は収入400万円未満!希望する収入は難しい
ここで、違うデータを見てみましょう。総務省統計局が発表した、平成29年(2017年)就業構造基本調査結果から作成したグラフです。
未婚男性(全体)の収入分布
まずは、未婚男性全体の収入分布を表にしたものです。
未婚男性(全体)の年収分布 | |
---|---|
300万円未満 | 49.6% |
300~399万円 | 15.9% |
400~499万円 | 11.9% |
500~599万円 | 7.5% |
600万円以上 | 10.4% |
収入300万円未満の男性がなんと49.6%。未婚男性の約50%を占めています。
女性の希望する収入400万円以上の男性はたった29.8%。未婚男性の約30%に過ぎません。
つまり、収入400万円以上という条件だけで、未婚男性の70%は対象から外れてしまいます。収入400万円以上の男性といっても、その中には40代、50代の男性も含まれますから、年齢が近いほうがいいという別の条件を加えれば、もっと対象者は減ることになります。
未婚男性(有業者)の収入分布
無職の男性を除いた、有業者の未婚男性の収入分布を表にしたものはこちら。
未婚男性(有業者)の年収分布 | |
---|---|
300万円未満 | 38.2% |
300~399万円 | 20.8% |
400~499万円 | 15.8% |
500~599万円 | 9.9% |
600万円以上 | 13.6% |
先ほどよりも収入の高い男性の割合が増えたようですが、それでも収入300万円未満の男性の割合は38.2%、約40%の男性が収入300万円に満たないのです。収入300万円から399万円の男性を加えると59.0%、約60%の男性が、収入400万円未満という計算になります。
そして、残りの約40%の男性が収入400万円以上の男性ですが、この中には当然40代、50代の男性も含まれています。
つまり、自分と年齢の近い20代もしくは30代の男性という条件を加えると、収入400万円以上をクリアする男性の数は、もっと少なくなるのです。
現実的で妥当な条件かと思われた、「結婚相手には収入400万円以上の男性」というハードルは、意外と高いことがわかります。
結婚相手の女性にもとめる収入は?
働く女性もずいぶん多くなりました。2018年にゼクシィが行った調査によれば、男性が結婚相手の女性に求める収入は次の通りだったそうです。
1位:「特にない」(34%)
2位:「300万円以上400万円未満」(18%)
3位:「400万円以上500万円未満」(11%)
4位:「500万円以上600万円未満」(10%)
5位:「200万円以上300万円未満」(8%)
「特にない」が34%でトップになりました。女性は結婚相手として見られたときに、男性ほど年収を気にされることはないようです。
しかし、47%の男性は女性に200万円以上の収入を求めています。男性側も、少なくとも結婚したり子供ができたりするまでは女性に仕事を続けることを期待する人や、結婚後も共働きで家庭を支えることを望む人が増えてきています。
結婚相手の男性の収入についての考え方3つ
未婚男性の70%は年収400万円未満というのは、婚活中の女性にとっては厳しいデータです。現実を踏まえ、結婚相手の収入についての考え方3つをまとめました。
- 結婚相手に一定以上の収入を求めるなら早めの婚活を
- 女性も働いて2人で家計を支える収入があればOK
- 結婚相手に一定以上の収入を求めるなら他の条件はゆずること
結婚相手に一定以上の収入を求めるなら、早めに真剣に婚活を!
経済的な問題は結婚する上でとても大切です。
もしも結婚相手の男性に、平均以上の収入を望むなら、女性が男性を選べる時期に婚活を始めたほうが有利です。女性はすこしでも早く、結婚に向けて動き出すことが大切です。
婚活市場では、男性の収入に相当する女性側の重要な要素が年齢だと言われます。男性はまず女性の年齢でお相手をフィルタリングするので、年齢の若いときに行動したほうが、よい条件の男性とマッチングすることができます。
収入400万円というフィルターだけで、未婚男性の70%はお相手候補から外れてしまいます。そこに年齢や学歴と言ったいろいろな条件をさらに加えてしまうと、男性の絶対数がより少なくなります。
婚活ではお相手からも選んでもらえないと先に進みません。婚活を考えているならば、すこしでも早く動くにこしたことはありません。
女性も働いて2人で家計を支える収入があればOK
新婚夫婦の平均支出は20~25万円
「新生活準備調査2016(リクルートブライダル総研調べ)」によると、新婚夫婦の1ヵ月の平均支出は22.0万円でした。
結婚したからといって、いきなり生活するのに必要なお金が増えるわけではありません。子供が大きくなって進学を希望するころまでに、家計全体の収入が安定していればよいのかもしれません。
いまは共働きの夫婦も多い
もう一つ別の表をご覧ください。
20代から40代の既婚女性の就業状況 | |
---|---|
働いている | 78.1% |
働いていない | 21.9% |
これも、総務省統計局の平成29年(2017年)就業構造基本調査結果から作成したものです。20代から40代の既婚女性の就業状況を調べてみました。
20代から40代の結婚している女性の78.1%、約80%の女性が、結婚しても働いていることがわかります。
男性に家計を支えてもらう負担をすべて背負ってもらう必要はなく、2人で1つの家庭を支えられるお金を稼げればよいともいえます。
女性は子供ができたときのことを考えて、男性に平均以上の収入を期待する傾向があります。でも、このグラフから分かるとおり、いまは働く女性が当たり前で専業主婦の方がずっと少ないのです。
不安に思う出産や育児に対して手厚いサポートのある会社も増えてきましたし、専業主婦かバリバリ働き続けるかの2択しか選択肢がないわけではありません。子供が小さいうちは家庭に専念したり、仕事をセーブしたりされるご家庭も多いでしょう。
いつから、どのくらい女性が働いて家計を助けるかは、家庭の状況や夫婦の考え方に応じて、それぞれの家庭ごとに一番いい選択を考えていけばよいことです。
希望年収にこだわってなかなか良い男性とめぐりあえないなら、考え方を柔軟にして、収入のフィルターを緩めてみるのもよいかもしれません。
結婚相手に一定以上の収入を求めるなら他の条件はゆずること
結婚相手に一定以上の収入を求めるなら、できるだけ他に条件をつけないようにしましょう。大卒、身長170cm以上、年齢差5歳以内、初婚、同居不可・・・などなど、希望しようと思うといくらでもお相手への条件はでてきます。
そのうえで、真面目で優しくてコミュニケーション力があって・・・と内面に対する条件まで増やしてしまうと、該当する男性の絶対数が少なく、そんな男性には女性の人気が集中するため、なかなか成婚にはたどり着きません。
真剣度の高い婚活ツールで女性側が自分の希望する男性と難なくマッチングするならば問題ありません。マッチングがうまくいかない場合は、自分が絶対にゆずれない条件がなにかを考え、結婚相手に一定以上の年収を求めるなら年収以外の条件は極力外していきましょう。
最初のフィルタリングで感じの良いお相手をはじいてしまうのはもったいないです。相手に求める条件は最低限に抑え、好意を寄せてくれる男性の中から気が合う男性をみつけるのがおすすめです。
一定以上の収入を望むなら結婚相手を探す婚活ツールも考えて!
どうしても一定以上の収入をお相手の男性に求めたい!という女性は、お相手を探す婚活ツールを見直してみることも大切です。
未婚男性の7割は収入400万円未満だという統計を示しましたが、登録している男性の8~9割が収入400万円以上という婚活ツールもあるのです。
それが、結婚相談所です。
オーネット、ツヴァイ、IBJメンバーズ、パートナーエージェントなど、大手の結婚相談所の登録男性は80%~90%が収入400万円以上です。
たしかに登録費用や月会費は他の婚活ツールに比べて高いですが、その分登録している男性も金銭的に余裕があります。結婚相談所については別にコラムにまとめていますので、そちらもご覧ください。